糖尿病


糖尿病 治療薬 薬剤師国家試験対策

糖尿病は治療薬は作用機序・副作用はもちろん、最近は実務の範囲での出題が多くなっています。インスリン製剤は薬剤と絡めて覚えると良いでしょう。糖尿病治療薬の用量・用法もしっかりおさえておきましょう。また、シックデイに加え暁現象やソモロジー効果なども近年では問われ始めています。ただ薬の名前を覚えるだけでは解けないので教科書には書いていない実務的なことも含めて学習していきましょう。

糖尿病診断基準
①空腹時血糖 126mg/dL以上(⚠️特定健康診断の基準は100mg/dL
②75OGTT(2時間後)→200mg/dL以上
③随時血糖値→200mg/dL以上
④HbA1c→ 6.5以上
いずれかの該当(2回以上の確認)or ①〜③+④が1回でも該当
→糖尿病と診断
※④のみ該当の場合、糖尿病型と判断。
『糖尿病』と『糖尿病型』は違うので注意

改めて、インスリンとは…

①A鎖とB鎖のジスルフィド結合から成立している(全部で3つのジスルフィド結合だがA鎖とB鎖を繋ぐのは2本)

⚠︎プロインスリンからインスリンになる過程にS-S結合の切断は伴わない!
また、Cペプチドはインスリン量の指標にはなるが、それ自体に血糖降下作用はない。

インスリンは生体内で唯一血糖値を下げるホルモンです。血中の糖を減らす=細胞内へ糖を取り込むことになります。最近ではHOMA-IRという指標を用いてインスリン抵抗性を判断します。(2.0以上で抵抗性)


さて、次はインスリン製剤についてお話しします。最近では平気で商品名を出して聞いてくるので、参考書に載っているレベルのものはある程度名前と速効型なのか、中間型・時効型なのかおさえておきましょう。
そして、ここでは薬剤と絡めて製剤の持続化について覚えると良いでしょう。
インスリン製剤の効果は→6量体から単量体になる事で発揮される
まず最初にこれを覚えておいてください。つまり速効型はすぐに単量体となるような製剤化がされています。
逆にいうと、時効型のものはじわじわと単量体になる仕組みを作ることで時間をかけて効果を発揮します。

【インスリングラルギンの時効型溶解の仕組み】
→pH4で酸性側に製剤をつくることで、皮下注射で生理的pHにより中和され微細沈殿物を形成 その沈殿物から徐々にインスリンが放出されることで効果の持続。

経口糖尿病薬

やっと、経口の糖尿病薬のお話です…が、おさえるべくポイントとして、
その薬はインスリン分泌を促進するのか?orインスリンの感受性をあげるのか?
をしっかり区別する必要があります。

①SU薬→インスリンの分泌を促進する
Kチャネルの閉口による脱分極
②速効型インスリン分泌薬→インスリンの分泌を促進する
⚠︎SU骨格を有さない。(なんて未知な速効型ナテグリニド・ミチグリニド

③ビグアナイド系→インスリンの作用を増強。分泌は促進しない。感受性を高める
ビグアナイド系において乳酸アシドーシスになるのはなぜ…??
ビグアナイド系は糖を作ることを抑制し(糖新生の抑制)、糖を利用することを促進することで血中の糖を低下させます。糖を利用することによりTCA回路は大渋滞になります。そのため解糖系でつくられたアセチルCoAは仕方なく嫌気的解糖系へと進みます。嫌気的解糖系で生産されるのは…?→乳酸ですね。そのため血中は乳酸で溢れかえり酸性へと傾きます。これが、ビグアナイド系の有名な副作用、乳酸アシドーシスになる仕組みなんですね。 生物と絡めて覚えるとgoodです!また、ヨード造影剤と併用禁忌なのは必ず抑えましょう。腎機能低下を防ぐためです。ビグアナイド系は肝臓にも負担をかけるお薬なので、現場でも服用中の飲酒は必ず控えるように指導します!

④チアゾリン系→インスリン抵抗性の改善・分泌促進作用はない
あとおさえる点としては、PPARγを刺激するところですね。脂質異常症とごちゃ混ぜにならないように!
一日最大量はピオグリタゾンで45mg/日です。

⑤αグルコシダーゼ阻害薬
ここでは、最大量をおさえて実務にも対応できる力も身につけましょう!
もちろんとってときのゴロ合わせでイチコロです!!


なんとまあ…物騒なゴロ合わせではありますが、皆さんも覚えやすいのではないでしょうか?
そらからもう1つは副作用についてです。有名なものとして、腸閉塞様症状がありますね。
あとは、放屁なんかも指導しなくてはなりません。なぜ、この薬を飲むとオナラが出るのでしょう…
→αグルコシダーゼを阻害するとどうなるか?腸内に吸収されない糖が蓄積されます。溜まった糖質は発酵されていきます。よってオナラが出たり、最悪の場合、腸が閉塞してしまうといった自体に陥るのです。「芋を食べたらオナラが出る」と言ったら分かりやすいでしょうか?ちなみに、放屁は時間の経過と共に消失していきます。これはいつかの模試で問われました。頭に入れておくといいかもしれませんね。

さて、もう現場では今まで述べた糖尿病薬よりもこれから記述するインクレチン製剤が治療の主流です。

⑥DPP-4阻害薬→〇〇グリプチン
⑦GLP-1作動薬→〇〇チド
血糖依存的にインスリン分泌を促進する
血糖依存的に作用するので低血糖を起こしにくい点がポイントになります。

⑧SGLT2阻害薬→〇〇グリフロジン
近位尿細管に存在するNa/グルコース共輸送体を阻害することで尿中への糖排泄を促進します。
よって尿量が増加するため、脱水を起こしやすくなります。また、糖が排泄されることによる細菌感染で女性はとくに尿路感染症を、起こしやすくなります。

その他、糖尿病薬に合併して起こる神経障害、腎症についての薬もおさえておきましょう。
末梢神経障害については、
エパルレスタットのアルドース還元酵素阻害によるソルビトール蓄積の抑制
また、SNRIであるデュロキセチンや知覚神経のNaチャネル遮断作用をもつメキシレチンも用いられることを頭に入れておきましょう。


オマケ☺︎
糖尿病における、シックデイ、暁現象とソモロジー効果
シックデイ→治療初期において、風邪のような症状で糖尿病治療薬を飲んでいるのにご飯が食べれなくなると言った現象が起こることがあります。実務の指導としては、基礎インスリン分泌を補っているインスリンは投与中止はしないこと。エネルギーは出来るだけ炭水化物で摂取するようにすること。

暁現象→深夜3時から朝方にかけて血糖値が高くなること
ソモロジー効果→低血糖の反動により血糖が高値を示すこと

そんなに、詳しく聞かれることは無いと思いますが、過去出題されたことがあります。知らない語彙は出来るだけ減らしておくといいでしょう!




この記事を書いた人

あやちゃむ

薬剤師2年目の社会人。
薬学生時代は何を勉強すればよいのかわからず、模索し、独自の勉強法を確立。そして薬剤師国家試験に一発で合格。
このブログでは受験するうえで身につけた、合格のための勉強法を参考書の単元ごとにまとめていきます。

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