薬剤師国家試験勉強のはじめ方



誰もが最初に、いや、これから何度もぶち当たっていく壁です。しかし、この検索をしている時点であなたは確実に一歩踏み出しているのです。" 木を見て森を見ず "まずは国家試験においての全体像を把握していきましょう!
STEP1
国家試験は9つの教科から構成されている
…とうい考えを捨てましょう
大事なのは繋がり、得意教科と苦手教科の取捨選択になりますおおよそのイメージはこちら。
さてさて、1番の要となる教科は何でしようか?

上の図を見て思ったでしょう… 薬理、強調しすぎてない?って。その通りです。 みなさんが目指すのは薬剤師ですから、全ての教科の中心は薬理学にあるのです。
例えば、難しい化学構造式を覚えて行くのにはどんなに記憶力に自信がある人でも 限界があります。しかし、同じ効果を持つ薬の構造式を見てみてください。

プラバスタチンは脂質異常症に用いられるHMG- CoA還元酵素阻害薬。(〇〇スタチンがついたらHMG- CoA還元酵素阻害薬ですよね) つまり、HMG- CoAと類似の構造を持つことで競合し酵素を奪い取ります。
・共通して入っている構造はどこですか?
・その中で異なっている構造はどこですか?
・それは、酸性?塩基性?疎水性?親水性?
ほら、化学の構造式もひたすら描くよりもずっと頭に入りやすくなったでしょう。 そして何よりも、化学式と薬理学が繋がったのです。本番で初めてご対面するような構造式の問題にも対応できる力が身についていくのです。
最近の国家試験の傾向は、構造式から問題を出される傾向にあります。
そのほとんどは初めて目にするような構造ばかりです。
あなたは、問題を前にしてビビりあげることでしょう。こんなの本には書いてなかった!と。覚えたものをアウトプットするだけの国家試験は終わりました。
国は考える力、応用できる力をもつ人を求める試験に移行しています。
だから、あなたは必要最低限のことを最短距離で覚えて、後はその知識で選択肢の間違い探しをするだけです。国家試験の点数を上げるコツは、正解を選ぶのではなく、間違いを切り捨てることです。国家試験を簡単に言うと…ただの間違い探しです。さあ、国家試験の攻略方法はもう見えてきたはずです!
計算が全くできなくても大丈夫。出題されてもせいぜい26問程です。 物理が分からない?…こればかりは、みんな理解してないから大丈夫。心配なら物理の正答率を調べて見たら良いでしょう。難しい上に変化球でくる教科です。そんなリスキーな教科で戦いますか?
裏切らない、絶対的な得点源を味方にするのです。それは何かって?もう一度上の図を見直してください。
さあ、薬理学の教科書を手にとって!
まずは、単元ごとにインデックスを貼ってみましょう。最初にも言いました。
まずは全体を知ることです。
これから単元ごとに、皆さんの苦手を解説していきます。
それから、勉強の繋がった瞬間を楽しんでもらいます。
最後に1つだけ、薬理学をコンプリートするために1つだけ続けて欲しいことがあります。それは、分からない薬の名前と出会った時は、何度でも必ず参考書の索引で調べて確認することです。これは、私もやっていた最も点数の上がった勉強方法です。何度も調べていくうちに気がつく時が来ます。あれ?ここのページこないだも開いたぞ…と。でもそれがあなたの苦手なところであり、逆に言ってしまえば、そこだけ意識して覚えればいいのです。
調べる時は必ず参考書や紙媒体を使いましょう。カラダで覚えることも1つの作戦です。そして、このサイトを利用して、覚えた単語を1つのストーリーとして繋げていってください。
それでは、まずは薬の名前…いや薬理学の基盤となる自律神経から始めましょう!
自律神経?生物じゃん!って思ったあなた!薬理学は国家試験の中枢です。
全部ひっくるめて自分の知識へと変えていきましょう
国家試験合格のための成績の指標
薬ゼミの全国統一模試(計3回)を活用<第103回の統一模試ⅠからⅢの分布>
その1:自分の無知を知る

6月に行われる統一試験Ⅰ。はっきり言って運ゲーで挑む感触しかありません。合格点を超える方もほとんどいないでしょう。ここでは模試に慣れることを目標に、自分の無力さを知りましょう。 模試の時間が長すぎる!と感じるくらいでした。 必須問題の全国平均も53,8点と、足切りに合う人が大半です。後に、必須は得点源だと気付ければオッケーです。
その2:エンジンかける準備

9月に行われる統一模試Ⅱでは、夏休みの過ごし方で大きく点数の差が出てきます。6年生最後の夏休み…思いっきり遊んでください。ただ、前年度の過去問と薬理はやっておくべきだと思いました。ここで足切りからの脱脚ができれば十分です。あとは学校での卒業試験に専念し始めましょう。卒業できなければ国家試験も不戦敗になってしまいます。国試の勉強では卒業試験に対応できない、ということも頭に入れておきましょう。
その3:教科の取捨選択

1月後半から2月にかけて行われる統一Ⅲは国家試験のプレテストと言ってもいいでしょう。ここに向けての勉強は今までの模試の復習です。もしは薬ゼミの講師がはってくれたヤマです。もはや、何をやっていいか分からないこの時期は、今までの模試を復習し、後は得意な分野をより確実にすることです。新しい分野や物化生に手を出すとドツボにはまります。そう言った意味でも、多くのサイトでも書かれているように年内にこの3教科の必須レベルは押さえておくことがベターでしょう。
この記事を書いた人
あやちゃむ
薬剤師2年目の社会人。
薬学生時代は何を勉強すればよいのかわからず、模索し、独自の勉強法を確立。そして薬剤師国家試験に一発で合格。
このブログでは受験するうえで身につけた、合格のための勉強法を参考書の単元ごとにまとめていきます。